« 【映画】父親たちの星条旗(ネタバレほとんどなし) | トップページ | 私の胸がいつもあなたの帰る場所になるように »

【映画】硫黄島からの手紙(ネタバレほとんどなし)

硫黄島からの手紙 (2006アメリカ)★★★
LETTERS FROM IWO JIMA (2006.12.13梅田ブルグ7 レディースデー1000円)

「父親たちの星条旗」に続く、クリント・イーストウッドの描く硫黄島第2作。日本側から見た硫黄島の戦いを描いています。前作に続いて、とても静かに、でも深く進む映画だった。

「星条旗」の方は、帰還後の若きヒーローたちの心の葛藤と、過酷な戦場の場面を交互に映し出していたけれど、今作はほぼ全編リアルタイムで戦場シーン。米軍を迎え撃つために、戦場となる硫黄島で攻撃布陣を組む前半から、壮絶な戦いが続く後半~クライマックス。かなり生々しい描写も多く、見ていて気持ちのいいものではなかったけれど、実際の戦争はこうだったんだろう。
2部作と言っても、互いにリンクするわけではなく、あくまで、日本とアメリカ、それぞれの視点で捉えた映画となっています。

若き兵士を演じる二宮和也。彼、よかったです。ぼくとつとした雰囲気で、お国のために命を捧げるのではなく、ただ生きて帰れることを信じて耐えている。そんな彼が最後に見せた感情的な姿は、だからすごく胸に迫った。東京弁が多少耳に付いたし、なんで二宮和也の新妻が裕木奈江なんだよ!とは思ったけど。(アメリカ人には同い年くらいに見えるんだろうか)
あと、加瀬亮。彼はよかった。悲惨な運命を生きる彼の弱さ、優しさが透けて見える演技だった。
渡辺謙(英語が上手くなってるー)は個性的な雰囲気で名士官を演じていたけれど、それほどピンとこなかったかな。

アメリカ人がハリウッド資本で撮る日本語の戦争映画。きちんと撮られるんだろうか、と少し思ってはいましたが、本当に全部日本語、キャストたちの演技も全く自然に撮られていました。全編を通して漂う乾いた空気感が、戦争の悲惨さや虚しさをただ強調していた。
あまりにも辛い2時間半だったけれど、実際にあの場を生きた兵士たち(そして、死んだ人より生き延びた人の方が遙かに少ないのだ)の40日弱は、いかほどに長かったのだろう。
繰り返し流れる同じメロディを基調にした音楽が印象的。

「予は常に諸子の先頭に在り。」渡辺謙演じる栗林中将が何度か口にしていた言葉。心に残る。この戦いで亡くなったのは、日本兵約2万人、米兵約6千人。想像も出来ない。

「星条旗」に比べて完成度が高いのは事実だと思うし、素晴らしい作品、と言われるのかもしれないけど、やっぱり戦争映画は好きじゃないな。

|

« 【映画】父親たちの星条旗(ネタバレほとんどなし) | トップページ | 私の胸がいつもあなたの帰る場所になるように »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/186409/13065696

この記事へのトラックバック一覧です: 【映画】硫黄島からの手紙(ネタバレほとんどなし):

» As a son of a samurai [AQUA Dragon]
As a son of a samurai.mp3をダウンロード久しぶりの更新で [続きを読む]

受信: 2006年12月14日 (木) 14:27

» 『硫黄島からの手紙』この映画を見て! [オン・ザ・ブリッジ]
第135回『硫黄島からの手紙』  今回紹介する映画はクリント・イーストウッドが日米双方の視点から“硫黄島の戦い”を描く“硫黄島プロジェクト”第2弾作品『硫黄島からの手紙』です。 1作目の『父親たちの星条旗』は硫黄島の擂鉢山に星条旗を掲げたアメリカ軍兵士たちが国家によって翻弄される姿を描いた作品でした。戦争で生き残った兵... [続きを読む]

受信: 2006年12月28日 (木) 19:50

« 【映画】父親たちの星条旗(ネタバレほとんどなし) | トップページ | 私の胸がいつもあなたの帰る場所になるように »